京都女子大学とダッソー・システムズのラウンドテーブル
パスカルによる記念講演の後には、ダッソー・システムズのインダストリー、マーケティング、サステナビリティ担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントであるフローレンス・ベルゼレンと、京都女子大学現代社会学部およびデータサイエンス学部の学生との間で、オープンなディスカッションを行うラウンドテーブルが開催されました。
昨年9月に締結された、京都女子大学とダッソー・システムズとの協定の中で特に重視されているテーマの一つが、ジェンダー平等です。ジェンダー平等や女性のリーダーシップは、社会、学術機関、そして企業にとっても重要な課題です。今回のラウンドテーブルでは、京都女子大学の学生と、これらのテーマについて率直な意見を交わしました。これからのリーダーを目指す学生たちとともに、リーダーシップのあり方やキャリア選択について考えを深める、非常に意義深い交流の場となりました。
学問への情熱と柔軟なキャリア選択
フローレンスは、自身のキャリアにおける経験や価値観について語り、「学問として最も興味のあることを追求する」ことの重要性を強調しました。どの専門分野を選ぶかは大切なことであるものの、職業市場は変化しており、スキルの発展に応じて柔軟にキャリアパスを見直すことができると述べました。また、「今、皆さんが京都女子大学で学んでいる分野は急速に発展・拡大しており、その知識をビジネスや社会において活用できる可能性はさらに広がっている」と激励の言葉を送りました。
ジェンダーギャップと次世代への貢献
フローレンスは、女性リーダーとしての経験や、キャリア形成において過去に直面した課題についても率直に語りました。「次世代の女性たちに、自信をもってキャリアを構築してほしい」という強い意志から、キャリアの道中にある挑戦に立ち向かってきたと話しました。フローレンスは女性の活躍推進に注力しており、ダッソー・システムズにおいて次世代の女性リーダーを支援するため、以下の取り組みを行っています:
- 女の子がサイエンスに興味を持つ機会の提供:様々な背景や文化を持つ世界中の女の子が、STEM(科学、技術、工学、数学)におけるキャリアでその可能性を最大限に発揮できるよう支援するプロジェクトを主導
- 社内での女性リーダー育成プログラム:女性社員のキャリア形成に関する議論や、有能な人材の早期昇進を奨励する仕組みを導入
- 男女平等な採用プロセス:採用する人材において、男女双方の候補者と面接することをマネージャーへ義務化
これらの取り組みにより、ダッソー・システムズは多様性を尊重し、女性がより多く活躍できる職場環境を整えています。
京都女子大学 竹安栄子学長のビジョンと、データサイエンスの重要性
ラウンドテーブルには京都女子大学の竹安栄子学長も参加され、データサイエンス学部を設立した背景について語られました。竹安学長は、データサイエンスがあらゆる産業にインパクトを与える中で、この分野に女性が少ない現状について指摘し、ジェンダー平等の観点を持つ研究者の育成が必要であるとお話しされました。特に、女性がデータサイエンスに貢献することで、社会における女性特有の問題も的確に対処されるという点を強調されました。
学生へのメッセージ:自信を持って好きなことに挑戦を
フローレンスは学生たちに向けて、就職活動では自分の情熱を傾けられるテーマを見つけることが重要だと述べました。「自分には成功する権利がある」ということを心に留め、自信を持って仕事に取り組むよう激励しました。これから社会に出ていく学生たちに、自分の情熱を信じ、確信を持ってキャリアを歩む力を届ける、力強いメッセージでした。
京都女子大学の学生とフローレンス・ベルゼレンのラウンドテーブルは、ともにキャリアやリーダーシップに対する考えを深め、意見交換する貴重な機会となりました。このイベントを通して、データサイエンスをはじめとする多様な分野で活躍する学生たちが、新たな視点や目標を持ち、行動する原動力となることを願います。学生の皆さんが、次世代を担うリーダーとして前向きな姿勢でキャリアの扉を開くきっかけとなれば幸いです。
<バックナンバー>
広報ブログ12: 国際女性デー トークショー「キャリアを振り返り、未来を考える」
広報ブログ11:都市の未来について考える、アーバン・ルネサンス
広報ブログ8:未知との遭遇、あるいは持続可能な発展について思いをよせるということ