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サステナビリティDecember 6, 2022

広報ブログ 10:カード、音読、絵巻物

気候変動ワークショップ、CLIMATE FRESKに参加しました。このワークショップの肝となるのは「カード、音読、絵巻物」です。
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Avatar 楊 雯 (Wen Yang)

ダッソー・システムズ広報チームに今年から新たに加わりました、Wenと申します。つい先日、当社が全世界の社員研修として展開している気候変動ワークショップ、「CLIMATE FRESK」に参加しました。まだ日本ではほとんど知られていないこのワークショップ、その肝となるのは「カード、音読、絵巻物」です。

「CLIMATE FRESK」は、フランスのNGOであるClimate Freskが提唱し、フランス内外で展開している参加型のワークショップです。ダッソー・システムズは2022年からこのワークショップを社員研修の一つとして取り入れ、世界各国のオフィスで実施しています。日本でも10月と11月で計4回、当社の大崎オフィスと、メディデータ・ソリューションズがある丸の内オフィスで開催されました。私は11月に大崎オフィスで実施されたワークショップに参加してきました。

カード:1回3時間のワークショップでは、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)の報告書に基づきデザインされたカード群を使います。5-6名で1つのチームを作り、カードに書かれた気候変動のさまざまなメカニズムや影響について、チームメンバーと意見交換をしながらクリエイティブに一緒に学んでいく、というものです。

音読:チームメンバーでテーブルを囲い、一枚一枚のカードに書かれている気候変動に関する事象について、順番に音読していきます。音読することで、その意味を丁寧に確認します。さらに、どのカードが原因でどのカードが結果になるのか、結果は一つか複数か、など、それぞれの因果関係を考え、議論しながらテーブルに広げた紙(夏休みの自由研究に使うような大きく白い紙)の上に並べていきます。カードの文章を読み上げること、それを耳で聞くことで、知識の整理と理解度の確認につながります。

絵巻物:議論が進むにつれて、テーブルの上のカードは増え、それぞれの原因と結果が複雑に交錯していきます。チームメンバーはテーブルに広げた紙の上にカードを並べ、その間に色ペンで矢印を書いたり図を加えたり、ひとつの纏まりを円で囲ったりしながら、原因と結果への理解を深めていきます。このように色とりどりのカードや矢印が書き込まれた紙は、大きな絵巻物のようになってきます。ちなみにファシリテーターを担当くださったCLIMATE FRESKのご担当者に、”FRESK”の意味をお聞きしたら、「フランス語で、昔の洞穴の壁画彫刻にあるような、連続的な一連の情報のまとまりという意味」とのこと。つまり、ワークショップ後に出来上がった、各チームの”FRESK”とはは「左から右に、下から上にと流れをもって描かれたオリジナルの絵巻物」になります。実際、この「絵巻物」が出来上がった時には、達成感を感じました。

カードと音読と絵巻物、この3つが揃ったワークショップはかなり集中力を要し、疲れるものでしたが大変面白いものでした。参加した同僚たちからも、「気候変動が社会に対するインパクトが、自分が思っていたよりもはるかに深刻であることを突き付けられた」「気候変動に関する複雑なメカニズムや、それぞれの事象が相互にどのように影響を及ぼしているか、その因果関係を学び、より俯瞰することが出来た」「知ることが、次につながる最初の大きな一歩。大変刺激的だった」等の声がきかれました。

実はこのワークショップには続きがありました。「絵巻物」を完成させたあと、気候変動に対してどのようなことを当社のソリューションで解決できそうか、チームでアイデア出しをする時間が設けられました。チームメンバーは気候変動に対する危機感が高まったと同時に、「絵巻物」づくりでクリエイティブな発想をしたおかげですっかり頭がやわらかくなっているので、思いもかけなかった着眼点が見つかり、持続可能性につながるソリューションのアイデアがいくつも活発に提案されていきました。

知識は思考に、思考は言動に繋がります。当社の行動指針の一つに『IF WE have the passion to learn, we can expand creativity to navigate the future』があります。学ぶ姿勢を持ち続けることは、日々の生活の小さな思考・言動に現れ、一人一人の行動がより良い組織へ繋がり、そしてより良い社会へと繋がります。CLIMATE FRESKのワークショップに参加して、自分の知識が深まり、持続可能性について今までよりもアクティブに考えられるようになった自分を感じました。

今回のワークショップの学びを活かして、日々の何気ない生活や、業務において、より環境負荷の少ない選択を心掛けていきたいと、改めて思いました。

<バックナンバー>

広報ブログ9:飛行ロボコンに行ってきました

報ブログ8:未知との遭遇、あるいは持続可能な発展について思いをよせるということ

広報ブログ 7:「ミラノ」といえば…

広報ブログ 6:一問一答式 よくわかるダッソー・システムズ Global 100

広報ブログ 5:彼方からの手紙

広報ブログ 4:平静を保ち、3次元印刷活動をせよ

広報ブログ 3:オフィスの西北

広報ブログ 2:推し駅とコーヒー

広報ブログ 1:広報の「大崎の西の庭先で」

 

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