女性の社会的・経済的・政治的権利の向上や性差別の撤廃を目的とした記念日である国際女性デー(3/8)にちなんで、3月には各地で様々な催しが行われました。ダッソー・システムズでも、3/17に東京本社オフィスで社員による社員のための「国際女性デー トークショー」を二部構成で開催しました。
第一部では、「キャリアを振り返り、未来を考える」と題したディスカッションでした。ダッソー・システムズ日本法人では現在、マネジメントメンバー13名のうち5名が女性です。当日はこの5名全員がパネルディスカッションに登壇し、自身のキャリアが現在の業務にどのように役立っているかを共有し、誰もが働きやすい職場づくりに必要なことをオーディエンスと共に考えました。その中で、以下のようなアイデアが挙げられました。
- さまざまな価値観を持った、多様な国や地域から人材が集結しているダッソー・システムズ日本法人では、職場自体がダイバーシティを体現しているとも言えるため、この機会を活用してジェンダー、年齢、国籍、人種を超えた人々の背景を知り合い、学び合うこと
- 仕事を通じた学びや経験を大切にし、通常話さないような人々ともコラボレーションすることで、自己成長を促進すること
- どのような背景で会社に入社したにせよ、職場の環境に上手く適応するためには、自分から前向きに歩み寄る能力である「Willingness(何かをいとわないでする心持ち)」を育むこと
第二部では、「ダイアローグ:何を見ているか、何が見えるのか」というテーマで、フランス本社で働く日本人女性社員と、日本法人に在籍しながらAPAC(アジア太平洋地域)やグローバルのチームをまとめる女性リーダーたちをオンライン会議でつなぎ、ダッソー・システムズで働く魅力やチャレンジ、最近の課題やそれをどのように克服したかについてトークショーを行いました。
それぞれのリーダーの話を聞く中で、母国とは異なる文化圏の人々と働く際に気づいたことや、テクノロジー業界において男性がマジョリティであるために女性として働くことに直面する課題など、異なる立場や職務によって得られた経験談が共有され、会場は盛り上がりました。
例えば、APAC地域を担当する日本人マネージャーが、他国のオフィスの部下に対してある提出物の締め切りを2週間後に設定したにもかかわらず、そのメンバーからはわずか2時間で提出物が送られてきたということがありました。マネージャーは部下に「(締め切りはもっと先なのに)なぜそんなに早く仕事を仕上げたのか」と尋ねたところ、「(自分の文化圏では)相手へのリスペクトとして、素早く対応することが大切だと思っているので、自分なりに頑張った」と返答されたそうです。このように、国や文化によって人それぞれの価値観が異なるため、業務を通して新たな発見が得られます。
フランス本社から日本に出向しているフランス人の技術担当リーダーからは、「フランスでは、女性がテクノロジー業界で働くには、特に優秀でなければ周囲から実力を認められない」という言葉を聞きました。また、日本法人とフランス本社の両方のオフィスで業務を経験した方からは、「フランスでは同僚にフィードバックを求めると、締め切り直前であっても大きな改善が必要となる提案が容赦なく返ってくるなど、初めはフィードバックの仕方の違いに戸惑いを感じた。けれども、これは本音で率直な意見を言うことが良いとされるフランス文化の特徴であることが後で分かった」とのことでした。
日本法人代表のフィリップ・ゴドブからの挨拶では、次のようなコメントがありました。「ダッソー・システムズではマネジメント層に女性を多く登用しており(フランス本社では50%、日本法人では38%)、女性と男性のバランスの取れた代表を実現するというコミットメントを経営層の構成に反映しています。日本政府は女性管理職30%を目標として掲げていますが、実態は平均1割未満で、目標達成までなかなか進んでいない現状です。女性の活躍推進という日本の社会課題に対して、ダッソー・システムズ日本法人としても貢献していきます」
今回のイベントを通じて、日常業務ではあまり交流の機会のない同僚や先輩からそれぞれの立場でチャレンジ・やりがいを共有いただいたことで、自分自身も勇気づけられ、自身のキャリアの現在と将来について考える良い機会となりました。さまざまな価値観を持った、包括的で多様性に富んだ職場で業務ができることに改めて感謝し、周りと共に学び合い、お互いに成長したいと思います。
<バックナンバー>
広報ブログ11:都市の未来について考える、アーバン・ルネサンス
広報ブログ8:未知との遭遇、あるいは持続可能な発展について思いをよせるということ