ダッソー・システムズは、米国ラスベガスで2025年1月7日(火)から10日(金)に開催された「CES 2025」において、デジタルヘルスゾーン(LVCC, North Hall – Booth #8705)およびスタートアップ企業が集う「Eureka Park」エリア内に出展しました。私も日本の広報担当として現地にて参加し、弊社ブースに訪問していただいた皆さまに展示内容の魅力について紹介させていただきました。この投稿にて、弊社ブースでの様子や展示内容についてレポートします。

今回のCESにおける弊社ブースのテーマは「バーチャル・ヒューマンエクスペリエンス:生命のバーチャル・シティをめぐる旅」。バーチャルツインやAIを活用した次世代のヘルスケアとウェルネスについて、ダッソー・システムズが描く未来を展示しました。
CESの会場はとにかく広く、広大な会場がいくつもあります。今回弊社のブースは、Las Vegas Convention Centerという会場内のNorth Hallというホール入口を入ってすぐに位置していました。ブースに入るとまず目に入るのは、LEDの壁に映る、人体をひとつの「都市」としてバーチャルツインを表現した動画です。例えば、脳は「市役所」、心臓は「発電所」、バーチャルツイン上で臓器をつなぐ「デジタル静脈」など、人体を都市に見立て、疾患の予知や個別化治療、公衆衛生の戦略策定などに活用できる可能性について紹介していました。下記の写真で、島の左側が人体の頭部になっているのがお分かりいただけるでしょうか。さまざまな身体部位の相互関係や、健康がどのように維持されているのかを見ることができました。


また今回の弊社ブースにおける注目展示が、株式会社アシックス(以下:アシックス)と弊社の協業による実証実験についての紹介です。2024年7月にアシックスとダッソー・システムズは、ダッソー・システムズの本社敷地内にテストスタジオ「ASICS Personalization Studio(アシックスパーソナライゼーションスタジオ)」を設置し、お客さま一人ひとりの足形やニーズに合わせたシューズや中敷を需要に応じて柔軟に提供する実証実験を行いました。今回のブースにて、同実証実験で製造したプロダクトを展示し、中敷作成の工程をVRで楽しく体験できる展示となっていました。

ブース内では、性別や年代別のバーチャルツイン活用事例も紹介していました。展示「バーチャルツイン・エクスプローラー」ではモニターをスライドできるようになっていて、写真左から子ども、成人女性、高齢者男性のマネキンの前にモニターを移動すると、それぞれの人体におけるバーチャルツイン活用事例を見ることができます。「アスリートの脳」、「心臓病患者」、「バーチャル腸管」などを想定した個別化治療、手術計画、医療機器の開発において、バーチャルツインがいかに貢献できるかを解説していました。

また弊社ブース内で、臨床研究を支援するSaaSおよびデータ分析ソリューションの世界的リーディングプロバイダーであり、ダッソー・システムズのブランドのひとつであるメディデータによる、予防医療や早期疾病発見に焦点を当てた「myMedidataプラットフォーム」の展示もありました。このプラットフォームでは、患者さんが自宅から治験スタッフとのコミュニケーションを可能にする遠隔医療(テレメディシン)のシミュレーションや、モバイルセンサーを使って客観的なデータを自動で収集できる仕組みが組み込まれています。また、ブースには現在プラットフォームとは別に開発されたアプリも展示されており、このアプリは分散型の仕組みを活用して、より柔軟に臨床試験へ参加できるようにすることを目的としています。このアプリの特徴は、顔を30秒間スキャンするだけで、バイタルサインや健康状態を測定し、簡単で分かりやすいビジュアルで結果を表示してくれる点です。私自身も試してみたところ、顔のスキャンだけで健康状態を手軽に確認できるその技術に感動しました。


おかげさまで弊社ブースは連日大盛況で、CES 2025に来られている世界中の方々にダッソー・システムズのブースに立ち寄っていただきました。弊社ブースで行っていたスタンプラリーに参加して景品をゲットしてくださったり、弊社ブース内のVRや没入体験を楽しんでくださったりしていました。
なおダッソー・システムズのブースは、展示会、イベント、博覧会、没入型体験などのデザインコンテストを開催する国際機関であるThe Experimental Design Authorityにより、CES 2025におけるユニークな展示ブースを表彰する賞CES 2025 Best of Show Stand (BOSS) Awardsのファイナリストに選ばれました。
バーチャルツインを活用し、ダッソー・システムズが描くヘルスケアとウェルネスの未来を来訪者の皆さまに体感していただくことができ、ダッソー・システムズの一員として、広報担当として嬉しく感じるとともに、CES 2025での経験を活かして日本の皆さまにより分かりやすくダッソー・システムズの取り組みを伝えられるよう広報活動を行っていこうと志を新たにしました。
<バックナンバー>
広報ブログ13: 未来のリーダーを育むラウンドテーブル:ダッソー・システムズ×京都女子大学
広報ブログ11: 国際女性デー トークショー「キャリアを振り返り、未来を考える」
広報ブログ10:都市の未来について考える、アーバン・ルネサンス
広報ブログ7:未知との遭遇、あるいは持続可能な発展について思いをよせるということ