ダッソー・システムズでは、社員に対して「IFWE(もし◯◯ができたならば)、世の中をこのように変えられるのではー」という4つの価値基準(コア・バリュー)を掲げています。 お客様の課題解決であれ社会に関わる取り組みであれ、これらの価値基準をもとに自らに問いかけ、チームを作り、アイデアを形にしていきます。 この「IFWE日記」シリーズでは、パラアスリートとして車いす競技で活躍し、起業家としても活動する当社の社員、官野一彦(かんの・かずひこ)が、どのようにこの4つの価値基準を体現しているか、ブログ形式でお伝えしていきます。
こんにちは。ダッソー・システムズの官野です。2024パリパラリンピックに向け、自転車競技(パラサイクリング・ハンドサイクル)での日本代表入りを目標に、今年は海外レースへの参加を積極的に行っています。
4月26日から5月8日にはヨーロッパに遠征し、イタリアでのレースとベルギーで行われたパラサイクリングワールドカップに参加してきました。
今回のレースから世界ランキングのポイントレースとなっていく大きな大会が続きます。イタリアでは4/29~4/30にかけてロードレースとタイムトライアルを行いました。初日のロードレースで2位となり、初の表彰台をかけて二日目のタイムトライアルに参加しました。
レース後半でカーブを攻めすぎて転倒し、怪我や自転車に不具合が出たものの、なんとか5位でゴール。
総合で3位に入り、海外レースで初めて表彰台に上がることができました。勢いそのままにベルギーに移動し、ワールドカップに参加。先に行われたタイムトライアル出走直前に自転車のレギュレーションに違反があり、修理が間に合わず棄権になってしまいました。事前のチェックが甘かったことを反省し、勉強させてもらいました。翌日には修理が完了し、気を取り直してロードレースに参加した結果、11位でゴール。今持っている力を出し切ることができ、満足しています。世界ランキングが16位にランクされていて、いよいよ世界での戦いが始まったなと実感しています。毎回、海外でのレースに参加することで国内でのレースとは異なる新しい発見や、学び、成功、失敗があります。当社のIFWEバリューの一つに「学ぼうとする情熱が創造性を高め未来への懸け橋となる」とありますが、改めて今の自分を超えるためには挑戦し続けていく事が大事だと気付かされます。
そして、今回もうひとつ嬉しかったことがあります。当社のフランス本社から、コーポレートレポートコミュニケーション担当のアガサがレースの応援に駆けつけてくれたことです。レースで声を出して応援してくれたり、食事にも一緒に行けてコミュニケーションを取れたりと、非常に有意義な時間となりました。アガサから「あなたの(パラアスリートとしての)活動そのものが、私を含めてたくさんの人に勇気を与えています。頑張ってください!」と励ましの言葉をもらえました。「ダッソー・システムズ」の社名ロゴが入ったユニフォームで走れたことが嬉しかったですし、誇りに感じました。
5月末にはアメリカのアラバマ州ハンツビルでのワールドカップに参加してきます。昨日の自分を超えられるように、日々トレーニングを頑張っていきます。(次回に続く)
パラサイクリングとは
パラサイクリングは、1984年のニューヨーク・アイレスベリーパラリンピックにてロードが正式競技となり、1996年のアトランタパラリンピックにてトラックも正式競技となりました。視覚障害と運動機能障害の選手が出場する種目で、障害のクラスに応じて使用する自転車が異なり、通常の2輪自転車、3輪の自転車、手でペダルをこぐハンドサイクル、視覚障害の2人乗りタンデムの4種類があります。
<官野一彦のIFWE日記 バックナンバー>
官野一彦のIFWE日記:第9回 周りに感謝し、手を取り合って前に進む
官野一彦のIFWE日記:第8回 濃霧で視界が悪い中での挑戦 | 米国テキサス州遠征での学び
官野一彦のIFWE日記:第6回 トレーニング場所を巡る葛藤、米国での驚き、そしてユニバーサルジムの設立へ
官野一彦のIFWE日記:第5回 不貞腐れていた時期、気付き、そして恩送り
官野一彦のIFWE日記:第4回 シドニー以前と以後 挑戦と成長のサイクルを信じる
官野一彦のIFWE日記:第3回 五輪金メダル獲得に向けて・・・コミュニティと一緒に歩んだオリンピックロード