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Design & SimulationApril 14, 2026

SIMULIAのAIアプローチは、何が特別なのか?

SIMULIA R&DでGenerative Experiences Role Portfolio Directorを務めるChristina Feistへのインタビューをお届けします。今回のテーマであるAI(人工知能)と機械学習(ML)が、SIMULIAユーザーの皆さんのシミュレーション業務を今後どう変えていくのかについて、詳しく話してもらいました。
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Avatarダッソー・システムズ株式会社

見出し

※本ブログは、SIMULIA Blog (英語版)で先に公開されたブログの日本語参考訳です。

AI(人工知能)の進化は、社会や産業のあらゆる側面に影響を及ぼしており、それはシミュレーションの世界も例外ではありません。エンジニアは以前からシミュレーションに機械学習の手法を取り入れてきましたが、近年のハードウェアや技術の進歩により、AIと機械学習を活用した新たなイノベーションの可能性が解き放たれようとしています。

SIMULIA R&DでGenerative Experiences Role Portfolio Directorを務めるChristina Feistは、AIと機械学習をシミュレーション・ユーザーのサポートに活用し、業務をより容易にするAIツールの開発に取り組んでいます。彼女に、AIがシミュレーション・ユーザーにもたらす意義について話を聞いてみました。

AIの力で設計サイクルを高速化

設計の反復(イテレーション)を行うたびに、設計変更の影響を把握するため、再度解析を行う必要があります。この「再解析」にかかる時間は、設計プロセスのスピードや、実施可能な反復回数を制限する要因となります。

SIMULIAは開発を加速させ、より迅速な解析を可能にする「Virtual Twin Physics Behavior」を提供しています。これはシミュレーション・データを用いて機械学習で構築された「サロゲートモデル」に基づいており、「ほぼリアルタイムでの挙動予測」が可能だとFeistは言います。 「設計案の評価に要する時間が劇的に短縮されることで、チームはより多くのコンセプトを探索し、確信を持って反復を行い、より高性能な設計へと、従来のシミュレーション単体よりもはるかに速く到達できるようになります」

AIをシミュレーション・ワークフローに組み込む

SIMULIAのアプローチは、独立したAIツールや分断されたデータストレージを使うのではなく、機械学習をシミュレーション・プロセスそのものに統合します。 「シミュレーションを使いやすくするために、物理現象を簡略化する必要はもうありません。AIによって、高度なエンジニアリングに根ざしたまま、より直感的な体験が可能になるからです」とFeistは説明します。

Virtual Twin Physics Behaviorは、3DEXPERIENCE プラットフォーム上で動作し、長年培われ実績のあるSIMULIAのテクノロジーによるデータを基盤としています。このツールは、シミュレーションとモデリング(MODSIM)を密接に連携させます。 「その結果、より幅広いユーザーが利用できる包括的なシミュレーション環境が実現し、同時に高度なワークフローもサポートできるようになります」

知識とノウハウのパッケージ化

開発チームにシミュレーションを導入する際の大きな課題の一つが「大衆化」、つまりシミュレーションを必要とするすべての人が、それを活用できる環境を整えることです。シミュレーションを成功させるには、ソルバーや環境を正しく設定する必要があり、通常はユーザーの専門知識が求められます。 Feistは、AIが「これまで解析専門部署以外での導入を難しくしていたハードルを下げてくれる」と付け加えます。

Virtual Twin Physics Behaviorでは、熟練したシミュレーション解析者がトレーニングしたモデルの中に、シミュレーションのノウハウが封じ込められています。 「手法そのものがワークフローに組み込まれるため、ユーザーが手動で再現したり、一から学習したりする必要がなくなります。ユーザーは、より包括的で協調的、かつパフォーマンス重視のワークフローを期待できます。デザイナーは確信を持って作業でき、解析者はより多くの設計サイクルにわたって自身の専門性を波及させることができるのです」

機密性の高い知的財産(IP)を守るセキュアなAI

AIツールの仕組みが知れ渡るにつれ、知的財産(IP)の問題がますます切実になっています。トレーニングプロセスによって機密データが漏洩したり、モデルの出力が他社の保護されたIPを侵害したりしてはなりません。 SIMULIAは、AIにおける顧客データの管理に対して独自のアプローチをとっており、 「私たちは、AIのデータを従来のシミュレーション・データと同様に、お客様の知的財産として扱います」と話します。

「これらのモデルは、3DEXPERIENCEプラットフォームによる完全なトレーサビリティ(追跡可能性)が確保された安全な環境で、お客様が選択したデータセットのみを使用してトレーニングされます。組織をまたいだ学習(クロスラーニング)は行われません」。 つまり、データは3DEXPERIENCEプラットフォーム上で管理・監査が可能であり、ユーザーはデータソースの安全性を確信できます。 「お客様は機密性、完全性、そしてエンジニアリング・データの制御された利用を維持しながら、AIと機械学習の恩恵を享受できるのです」

まとめ

  • Virtual Twin Physics Behaviorは、AIの力を活用し、SIMULIAポートフォリオのシミュレーション・データでトレーニングされた機械学習モデルを構築します。
  • 3DEXPERIENCEプラットフォーム上に構築されているため、業界をリードするSIMULIAの物理シミュレーションツールの精度とパワーをそのまま活用できます。
  • ユーザーの知的財産を保護し、プラットフォーム独自のトレーサビリティによって、データが適切に監査され、権利侵害がないことを保証します。
  • 解析スピードを向上させ、市場投入までの時間を短縮することで、シミュレーション・ユーザーに大きな利益をもたらします。
  • 専門的なノウハウをパッケージ化し、モデリングとシミュレーション(MODSIM)の壁を取り払うことで、日常業務でシミュレーションを活用したいデザイナーやエンジニアを強力に支援します。

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