※本ブログは、SIMULIA Blog (英語版)で既に発表されたブログの日本語参考訳です。

SIMULIA Champion Programを開始してから、今年で6年目となりました。これまでに170名以上のSIMULIA Championをお迎えでたことを大変嬉しく思っています。
彼らはアジア、ヨーロッパ、北アメリカ、オーストラリアなど、世界中にいらっしゃいます。そして、航空宇宙、自動車、エネルギー、ハイテク、製造、ライフサイエンス、消費財、学術など、さまざまな業界でご活躍されています。SIMULIA Championの多くは、科学者、エンジニア、教授、研究者で、電子機器、積層造形、エネルギーなど、多くの分野におけるエキスパートです。
2025年のSIMULIA Championをご紹介いたします。
- Ameya Apte: ゼネラルモーターズの車両動力学CAEエンジニア。マルチボディダイナミクス分野で10年以上の経験を有し、現在では70人以上のエンジニアがSimpackへと移行するためのプロジェクトにおいてコアメンバーとして重要な役割を果たしている。
- Chad Bartlett: Kiel University客員研究員。次世代衛星および通信システム向けのマイクロ波およびミリ波の受動部品、フィルタ、マルチプレクサ、アンテナネットワークを主な研究分野としている。さらに、ミクロスケール設計における課題を克服するための手法の開発にも取り組んでいる。
- Neal Berner: トヨタ自動車北米でプリンシパルエンジニアとして業務に従事。25年以上にわたり自動車業界でシミュレーションを行っている。2006年からトヨタ自動車北米のR&Dパワートレインシミュレーショングループに所属。
- Jiling Bu: Zhuzhou Times New Material Technologyのプロフェッショナルエンジニア。主に鉄道交通、自動車、風力発電システムの動力学シミュレーション、ポリマー製品の構造最適化および疲労寿命予測、成形プロセスの分野で活躍中。
- Marcos Cervantes: NeklarのR&Dマネージャーとして、CAEおよび解析シミュレーションを用いた開発に注力。10年以上Abaqusを使用しており、動力学および熱管理の分野における豊富な専門知識を有している。
- Damien Chassoulier: Thales Alenia SpaceのR&Dマグネティックエンジニアとして、フライト向けに複数のプロジェクトや製品(TRL4から9)を担当。マグネティックサスペンションホイール、太陽光パネル、機構などの開発に携わる。現在は、主にセンサー、モーター、アクチュエーターなどのマグネティックコンポーネントを中心にR&Dプロジェクト(TRL1から4、場合によってはTRL9まで)に取り組んでいる。
- Sang Hyuk Choi: LG Electronicsでプロセスエンジニアとして業務に従事。CAEエンジニアとして13年の経験をもち、主に家庭用電化製品のパッケージング、ゴム部品、トポロジー最適化に取り組んでいる。過去3年は、3DEXPERIENCEプラットフォーム上でシミュレーションプロセスとデータ管理システムも担当している。
- Mohamed El Hadidy: RheinMain University of Applied ScienceでIoTおよびデジタル通信技術について教鞭をとる。教育を愛し、研究そのものが彼の大切な趣味であり、これまでに60以上の論文発表実績があり、数多くの博士課程および修士課程の学生を指導した経験を持つ。
- Huijuan Guo: CNPC Engineering Technology R&D Company Limited のオフィスディレクター。約20年間にわたり掘削および完了工学に関連する数値シミュレーションに取り組んでいる。数値シミュレーション技術を活用して、掘削分野で数多くの故障問題を解決し、掘削機器およびツールの設計における改善に取り組むなど豊富な経験を持つ。
- Ricardo Hernandez: Research and Development Manager at Jorcar Titaniumの研究開発マネージャーを務める。機械工学の学位取得後からAbaqusを使用しており、現在は研究チームを率いて、チタンのリサイクル、粉末製造、加法製造(3Dプリンティング)に取り組んでいる。
- Mohamed Hussein: Elsewedy Electric PSPのエンジニアリングチームのリーダー。静的および機械機器の管理を専門とする機械設計と解析の分野で10年以上の経験を持ち、CADおよびCAEについて非常に豊富な経験と知識を持っている。Certified SOLIDWORKS Expert、SIMULIA Champion、SOLIDWORKS Champion、ユーザーグループリーダーとしても活躍中。
- Yuta Ito: トヨタ自動車においてアシスタントマネージャーとして業務を行う。これまで車両の空力および風切音の評価と開発に従事しており、2023年からは生成AIの技術開発に携わっている。
- Dowon Kim: Hyundai Transysのシニアエンジニア。主にAbaqus/StandardとAbaquを用いて自動車のトランスミッションの強度解析や、モーターやインバーターなどの電動化コンポーネントの構造解析を行っている。
- Yuya Kozuka: ASICSでメカニカル・エンジニアとして業務に従事。Abaqusを使用した非線形構造解析および構造最適化に取り組み、スポーツ機器の設計システムを開発。この設計システムを活用して、人体の形状や動きを考慮し、アルゴリズム設計とIsightを統合した高機能なシューズの設計を行うことでアスリートのパフォーマンス向上に貢献している。
- Santhana Kumar P: APTIVのチームリーダー。Abaqusを使用して車両のさまざまなサブシステムの振動、耐久性、疲労解析に取り組んだ経験を持つ。ヒューズボックス、電源分配ユニット、ワイヤレスチャージャー、プラグインハイブリッドおよび電気自動車の充電口/プラグコネクタ、DEC部品、安全拘束システム、エンジン燃料システム、エンジン点火システム、ギアコネクタ、電気センターなど、OEMのEV向けの解析に取り組んでいる。
- Sang Soo Lee: MTG(Microwave Technologies Group)のプリンシパルリサーチエンジニア。衛星搭載および防衛用アンテナの開発に従事しており、これまでに、フェーズドアレイアンテナやモバイル通信用アンテナの設計・開発に取り組んだ経験を持つ。
- Haiyan Li: ゼネラルモーターズのテクニカルスペシャリスト。20年以上のFEA(有限要素解析)経験を持ち、標準的な解析業務の開発および能力向上を目指すグローバルチームをリードしている。主に鋳造構造の耐久性とバッテリー製造に焦点を当てたプロジェクトに取り組んでいる。
- Maciej Majerczak: ValeoのFEAエキスパート。有限要素解析を使用して設計検証、改善提案、プロセスの最適化についての責任を担っている。主に自動車部品の動的試験およびシミュレーションを行っている。
- Francesco Marano: Leonardoにおける航空機部門 アンテナ・エンジニア。2018年1月から5月まで、Postgraduate Researcher at the University Federico II大学院研究者としてアンテナ設計に関するテーマに取り組んだ経験を持つ。
- Florian Mayot: MAHLEのアコースティッククーリングモジュールチームリーダー。シミュレーションや技術プロジェクト管理のさまざまな業務経験と、技術的な課題を解決することへの情熱を活かし、現在のポジションで活躍中。顧客の問い合わせに対応し、アコースティッククーリングモジュール(小型パッケージの軸流ファン)の革新的開発に取り組んでいる。
- Heewook Moon: Hyundai Motor GroupのCAE部門長。10年にわたりSIMULIA製品を使用している。パワートレインおよび電気自動車のモーター、リデューサー、パワーコンバージョンシステムのシミュレーションを担当。
- Fabio Morgia: HuaweiのMWエンジニア/アンテナデザイナー。メタサーフェスアンテナ、GRIN(グラデイエントインデックス)レンズアンテナ、導波管アンテナを専門としている。マイクロエレクトロニクスについての学位を取得し、電磁波と材料の相互作用に関する深い知識を活かして非常に効率的で革新的なアンテナソリューションの開発を行っている。
- Brian Nixdorf: BWX Technologies, Inc.において構造設計エンジニアとして業務に従事している。Abaqusを使用した構造解析の経験が豊富で、カスタム接続を持つフレームの設計・最適化から、圧力容器の疲労および破壊に対する熱/機械的応力解析に至るまで幅広い業務に取り組んだ経験を持つ。最近では、カスタムの輸送およびリフティング/ハンドリング機器の設計・解析に注力し、その製造、テスト、組立、使用のサポートを行っている。
- Ryan Potter: YASA Limitedのシニアリードテクニカルスペシャリストとして、軸流モーターの磁気設計最適化とツールチェーン開発に取り組んでいる。過去6年間Operaを使用している。また、社内で開発されたPythonやMATLABのコードも活用している。最近では、プロセス統合と設計最適化ツールがYASAのワークフローにどのように適用できるかを探求に取り組んでいる。
- Guru Prakash: 現在はPPGで構造解析エンジニアとして活躍中。これまで自動車、マイクロエレクトロニクス、航空宇宙産業において業務に従事した経験を持つ。最近は、航空機の風防に対する鳥衝突の課題に取り組んでおり、Abaqus/Explicitを使用してその解析を行っている。
- Anjay Prasad: Mercedes-Benz R&D India Pvt Ltdのシニアテクニカルリード。ボディエレクトロニクス、パワートレイン、高電圧(HV)バッテリーの電磁両立性(EMC)を専門としている。技術的な洞察力と戦略的アプローチを組み合わせて、設計および開発に取り組んでいる。Mercedes-Benz R&D Indiaでは、EMI/EMCおよびRFシミュレーションチームを率い、業界標準の遵守を推進し、製品のパフォーマンスを最適化する革新的なソリューションを提案するなど豊富な経験を持つ。
- Marek Roh: Weldex Autotechnik s.r.o.のシミュレーションエンジニア。3DEXPERIENCEプラットフォームを導入し、構造解析、熱解析、耐久性解析、モールドフロー解析をすべて一つのプラットフォームで行っている。このツールを駆使することで、2つの国際的なR&Dオフィスに迅速かつ正確なフィードバックを提供し、ワークフローの効率化と国境を越えた協力の向上を実現した。
- Venkat Santhanam: W.L. Gore & Associates Inc.の構造力学シミュレーションサイエンティスト。W.L. Goreでは5年間にわたり固体力学、FEA(有限要素解析)、および材料特性評価のスキルを活かしたFEAシミュレーションに取り組んだ。FEAの専門家として、根本原因調査のサポート、製品開発の加速、材料の応用に関する基本知識の習得などを通じて、所属部門の成長に大きく貢献を果たした。
- Norbert Schroeder: BMW AGのシミュレーションおよびデータマネージメントスペシャリスト。2013年からBMW AGで内燃エンジン、電動機、およびバッテリーセル技術の駆動ソリューションの開発に携わり、現在ではAbaqus、Simpack、Toscaなどのソフトウェアソリューションを使用している。
- Thomas Sevegrand: Safran Aerosystemsの数値シミュレーション部門長。膨張式機器の挙動をさまざまな条件下で予測するための迅速かつ正確な手法の開発を担当し、主に水や空気との相互作用を含む条件でのシミュレーションに取り組んでいる。自動車および航空宇宙産業での20年にわたる経験を活かし、静的、衝突、動的な有限要素シミュレーションを実践してきた。
- Balamurugan Shanmugam: Google LLCのアンテナテクニカルリード。ヘッドホーン型デバイスのアンテナ設計を担当し、特に体に装着する用途での無線性能の最適化に注力している。アンテナシミュレーションと測定のギャップを埋め、最適な人体ファントムモデリング、高度に統合されたアンテナアセンブリ、新しい材料、そして通信技術の研究を行っている。
- Marc Stiepel: ALSTOM Transport Deutschland GmbHの高度鉄道ダイナミクスおよびメカトロニクスエンジニア – シニアエキスパート。路面電車、地域および都市間を走行する列車、さらには超高速列車に至るまで、あらゆる種類の鉄道車両の開発に携わっている。マルチボディシステム計算の実施に加え、列車の認可に必要とされる鉄道車両の軌道試験にも参加している。
- Di Su: 東京大学准教授。研究は構造工学を中心に研究に取り組み、特に構造シミュレーション、輸送インフラのダイナミクス、信頼性ベースの設計とリスク分析、最適化設計に関心を持っている。先進的な数値シミュレーションと構造監視データを統合し、デジタルツイン技術を開発することで、将来のインフラのメンテナンスとレジリエンスの向上を目指している。
- Emil Szkop: Kubara Lamina S.A.のマイクロ波デザイナー。さまざまなシミュレーションソフトウェアを使用しており、特にCST Studio Suiteを使用した電磁気シミュレーションおよび粒子インセルシミュレーションに注力している。マグネトロン、クライストロン、トラベリングウェーブ管、電子ガン、導波管コンポーネント、アンテナなどのマイクロ波管の設計およびシミュレーションに関する経験を持つ。
- Greg Thorwald: Quest Integrity USA, LLCのプリンシパルエンジニア。構造、破壊、疲労亀裂成長の評価にAbaqus有限要素解析を使用し、さまざまな適合性診断コンサルティングのプロジェクトに従事している。商用ソフトウェアFEACrackのリード開発者であり、これは自動化されたパラメトリック3D亀裂メッシュ生成プログラムで、Abaqus入力ファイルを作成して亀裂前端の応力強度およびJ積分値を計算し、Level 3評価に必要なデータを提供している。
- Jari van Wonterghem: Radientumのプリンシパルアンテナエンジニアとして、アンテナ設計、技術営業、プロジェクト管理などを行っている。CST Studio Suiteを使用した電磁気シミュレーションでは重要な役割を果たしている。長年のアンテナ設計の経験を通じて、電磁気3Dシミュレーションツールの導入が業界に革命をもたらし、アンテナ設計の効率性と精度の向上を実現した経験を誇る。
- Lin Wang: Johnson & Johnson MedTechのスタッフデジタルエンジニア。過去16年にわたりSIMULIA製品(Abaqus、FE-Safe、Tosca)を使用し、学術界および産業界が直面する課題を解決してきた経験を有している。特に、Abaqusを使用して高度に非線形条件や超大規模な材料変形をシミュレーションを行うエキスパートである。
- Zhiliang Xu: Goldwindのダイナミクスエンジニア。SIMULIAの使用歴は13年と長く、風力タービンの研究開発に取り組んでいる。空力弾性サーボハイドロのマルチボディシミュレーションモデリング、検証およびバリデーション、振動のインテリジェント診断および制御に関する豊富な経験を有している。
- Helen Zhu: Ford Motor CompanyのCAEエンジニア。1998年からFordでCAEエンジニアとして勤務しており、SIMULIA製品を使用している。専門分野は、シャシー構造強度、耐久性、試験相関および最適化であり、特にAbaqusを使用したサスペンションシステムレベルの解析に15年以上の経験を有している。
SIMULIAは2025年 の新Championの皆さまを歓迎し、SIMULIAと共にシミュレーション技術の発展に取り組んでいただけることに感謝いたします。みなさまの専門知識やご経験に基づくお話しをお聞かせいただけることを楽しみにしています。今後Championの皆さまにはSIMULIA BlogやSIMULIA Communityでご自身のストーリーなど共有していきますので楽しみにしてください!
