SIMULIA は、さまざまな業界のリーダーがモデリング&シミュレーション (MODSIM) 機能を活用し、設計ループの短縮とイノベーションの加速を実現する取り組みについて貢献できることを嬉しく思います。「MODSIM パイオニア」 シリーズでは、各業界の変革を牽引する優れたリーダーたちを紹介しています。今回は、ルノーグループの数値シミュレーション部門のメソッド&ツール担当ゼネラルマネージャー、Pascal Remusan氏をご紹介いたします。3DEXPERIENCE モデリング & シミュレーション カンファレンス の講演後にお話を伺いました。
※本ブログは、SIMULIA Blog (英語版)で既に発表されたブログの日本語参考訳です。
MODSIM カンファレンスの基調講演では、「Renaulution Virtual Twin」 プロジェクトについてお話しされていましたね。もう少し詳しく教えていただけますか?
Pascal Remusan氏:数値シミュレーションは新製品開発において重要な役割を担っていますが、過去 30 年間で車両の物理的な挙動をより正確に予測するために、シミュレーション精度の向上が求められてきました。しかし、依然としてシミュレーションは専門家向けのツールとみなされることが多く、これが設計プロセスの初期段階(構想ループ)での遅延の一因となっています。
私のプレゼンテーションでは、特に検証コストの削減に焦点を当て、ルノーグループの「Renaulution」戦略を紹介しました。設計チームが各コンポーネントの最適なサイズを迅速に決定できるよう、効率的に統合されたCAE(数値解析)およびCAD(コンピュータ支援設計)ソフトウェアの活用方法を示しました。これにより、設計ループの短縮と技術仕様の迅速な最適化を実現しています。
MODSIM は、ルノー グループの車体フレームである「ボディ・イン・ホワイト(BIW)」の質量削減にどのように貢献したのでしょうか?
Pascal Remusan氏:これは複数のステップから成るプロセスです。最初のステップは、既存の部品(キャリーオーバー部品)に関する正確な情報を収集し、プロジェクトからデータ仕様や要件を取得することです。
これらの情報が揃ったら、MODSIMを活用して設計プロセスを加速します。 具体的には、自動的にCAE モデルを生成するパラメトリックモデルを使用することで、迅速な設計と解析が可能になります。その後、必要なシミュレーションを行い、最適化を進めていきます。
MODSIM によってルノーグループの設計者が非常に早い段階で評価を行えるようになったとお話されました。さらに多くのプロセスを民主化する計画はありますか? 主なメリットは何でしょうか?
Pascal Remusan氏:主なメリットはコスト削減です。設計の品質を向上させたり、車両の質量を削減したりするためには、設計後に各部品のサイズを見直し、最適化する必要があります。そのために重要なのは、設計者が使いやすい統合されたツールです。
もしCAD ツールとシミュレーションツールが同じ環境で統合されていれば、設計者は自然とそれらを活用します。しかし、別々のツールで構成され、さらに新しいツールへの切り替えや操作を学ぶ必要がある場合、最終的には使われなくなってしまいます。したがって、ツールの統合は非常に重要なのです。
設計者がツールを使用する際、アシスタント機能のサポートを受けながら、直感的かつ快適に操作できる環境を整えることで、利用の促進(民主化)につながります。これにより、部品のサイズ最適化だけでなく、品質向上や質量削減の効果も同時に実現することができます。
3DEXPERIENCE は、貴社の持続可能性の目標達成にどのように役立ちましたか?
Pascal Remusan氏:3DEXPERIENCE は、人と人をつなぐプラットフォームとして大きな役割を果たしています。3DEXPERIENCE プラットフォームは、すべての関係者が協力して作業できる、信頼性の高い単一の情報基盤(Single Source of Truth)が存在します。
私たちは、データを効率的に共有できるだけでなく、各種ツールやワークフローとも接続することが可能です。これにより、各メンバーが最大限に自動化されたツールを活用して作業を進めることができます。
デジタルの連続性の利点は何でしょうか?
Pascal Remusan氏:それは信頼性の確保にあります。物理的なテストを減らすには、数値シミュレーションを活用して検証を行い、安全性の証明が求められるすべての関係者に根拠を示す必要があります。
そのためには、設計、要件、シミュレーションモデル、結果、そしてそれらと要件との間に、確実に連携していることを保証する必要があります。この信頼性が確保されていれば、顧客に対して性能評価を適切に実施したこと、そして車両の検証が確実に行われたことを証明することができます。
将来の労働力について考えると、貴社の組織に適した新しいエンジニアの理想的なプロフィールとはどのようなものでしょうか?
Pascal Remusan氏:ルノーグループは大企業であるため、設計とシミュレーションを同じ人物が担当することはありません。各分野には、それぞれの専門領域に特化した人材が配置されています。
しかし、現在非常に重要なのは、すべてのメンバーがお互いの役割や視点を理解するスキルを身につけていることです。設計者は製品開発のニーズとシミュレーションソリューションを理解する必要があります。一方、シミュレーションエンジニアは、設計の考え方やプロセスを理解することが求められます。そして何より、全員が設計・検証している製品そのものを深く理解していることが重要です。
最終的には、私たちはこのようなマルチスキルを持つ人材を求めています。
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